新生児の睡眠時間はどのくらい?
寝る子は育つ、の言葉通り、十分な睡眠は赤ちゃんの成長に欠かせない大切なものです。生まれたばかりの新生児は、どれくらいの睡眠時間が適当なのでしょうか。今回は、新生児の睡眠についてお話しします。
新生児は何時間くらい寝る?
生まれてから28日までの赤ちゃん「新生児」は、1日のほとんどを寝て過ごします。個人差があるものの、15〜20時間くらい寝るのが一般的。つまり1日の60〜80%は寝ているわけですが、ずっと眠りっぱなしではなく、2〜3時間おきに目を覚ましながら小刻みに眠るのが普通です。まだ昼夜の区別がなく、夜間も数時間ごとに起きて泣いたりするため、その都度お世話をしなくてはいけないママパパは大変な時期ですね。
目を覚ますのはどういう時?
お腹がすいたり、おむつが汚れたりすると、起きて泣くことが多いです。まだ胃が小さく、少しずつしかミルクや母乳を飲めない新生児は、すぐにお腹が空いてしまうのです。膀胱も小さいため、頻繁におむつを変える必要があります。
また、生まれたばかりで外の環境に慣れていないため、ちょっとした刺激にも敏感です。音や光に反応して目を覚ましてしまうことも少なくありません。
起きている間は何をする?
一度眼を覚ますと、40分ほどは起きています。
その間は、添い寝して体をさすってあげたり、抱っこをしたりしてスキンシップの時間を作るといいでしょう。優しく話しかけたり歌ってあげたり、絵本などの読み聞かせもおすすめです。
寝ている時間が多い新生児だからこそ、起きている時間は貴重です。情操教育の面でもコミュニケーションはとても大切。愛情たっぷりに過ごしましょう。
寝過ぎている気がするけど大丈夫?
赤ちゃんの体や脳が発達するために、十分な睡眠は欠かせません。必要とする睡眠時間の長さには個人差があるので、平均的なデータより長くても、心配は要らない場合がほとんどです。
母乳やミルクをよく飲み、体重が順調に増えていれば、元気に成長している証拠。顔色や呼吸が普段と違うなど異変がなければ、ゆっくり寝かせてあげてください。
寝かせている間、気をつけることはある?
最も注意すべきなのは、窒息の危険性です。寝具などで鼻・口がふさがれないよう気をつけましょう。
また、それまで元気だった赤ちゃんが眠っている間に突然死亡してしまう「乳幼児突然死症候群(SIDS)」はまだ原因が解明されていませんが、うつぶせに寝かせた場合、より発症率が高くなると調査でわかっています。医学上の理由でうつ伏せ寝を勧められている場合以外は仰向けに寝かせてください。仰向け寝は、窒息事故の予防にもつながります。
なかなか起きない時は、起こした方がいい?
ぐったりしている、顔が赤く熱がありそう、呼吸が荒いなど体調が悪そうでなければ、無理に起こす必要はありません。
ですが、もし5〜6時間以上眠ったままだったり、おしっこの色が少なく色が濃くなっていたりするようであれば、一度起こして授乳した方がいいでしょう。
大人と同様に、赤ちゃんもレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。深く眠っているタイミングでいきなり起こされると、泣いてしまって授乳どころではなくなるかもしれません。眠りが浅くなると、体を動かしたり周囲の音に反応したりするので、そうしたタイミングを見計らい、優しく声をかけて起こしてあげましょう。
寝ないこともある?
寝てばかりいるはずの新生児ですが、なかなか寝ない、寝てもすぐ起きてしまうということもよくあります。
原因はいくつか考えられます。授乳量が不十分でお腹が空いている、ゲップや便秘でお腹が張っているといった生理的なことのほか、暑い・寒いなど室温が不快である可能性も。おむつ・衣類の擦れや蒸れによる皮膚トラブル、鼻詰まりなどの不調が原因になることもあります。
寝ない時はどうする?
まずは、空腹やおむつの汚れ、皮膚トラブル等がないかを確認し、寝やすい環境を整えます。室温は、夏なら26〜28度、冬なら20〜23度くらいが赤ちゃんにとっては適温です。赤ちゃんを寝かせている床やベビーベッドの位置で温度を計って調整しましょう。暗くて静かな場所に寝かせることも1つのポイントです。
考えられる原因すべてに対応しても眠らず、激しく泣き続けるような場合は、目に見えない体調不良がある可能性もあります。長く続くようなら、かかりつけ医に相談してみてください。
寝かしつけのポイントは?
前述の通り、新生児がすぐ起きてしまったり、なかなか寝なかったりするのはよくあること。無理に寝かしつける必要はありません。
そうは言っても、なんとか寝てほしい…。そんな時は、添い寝して静かに声をかけながら背中をトントンしてあげたり、胎内の音に似ているテレビの砂嵐を聞かせたりしてみることをおすすめします。抱っこしてトントンしたり、室内を歩いたりしてリズミカルな振動を与えると寝る子もいるようです。試してみてください。
赤ちゃんが寝ている間にママも休憩を
まだ出産のダメージが残っているママが夜も寝られないと、心身の疲労は限界寸前でしょう。赤ちゃんが寝ている間に、ママもなるべく休養をとってください。
掃除・洗濯などやらなければいけないことも多いかもしれませんが、優先順位は、ママの健康が上です。家事は必要最低限でOKと割り切りましょう。必要に応じて、家事代行サービスなどを活用するのも1つの方法です。