おしゃぶりのメリット・デメリットは?いつから使える?いつやめるべき?
おしゃぶりって便利そう、使ってみたい、と思うママもいれば、使用に不安を感じるママもいるでしょう。
使うことでどんな効果があるのか、いつ頃まで使えるのかなど、意外と知らないおしゃぶりのアレコレをご紹介します。
おしゃぶりを使うことで、どんな効果が得られる?
おしゃぶりは、哺乳瓶の乳首部分に持ち手をつけたような赤ちゃん用のアイテムで、口にくわえさせて使います。口に何かが触れたらそれに吸い付くのは、赤ちゃんの本能。抵抗なく使ってくれることが多いでしょう。
やわらかく、吸いやすい形状のおしゃぶりは、授乳時と同じように赤ちゃんを落ち着かせる効果があります。
使用するいちばんのメリットは、赤ちゃんが泣き止んだり、寝つきが良くなったりすることです。外出中、静かにしていてくれるのが助かるという先輩ママも多いようです。また、指しゃぶりの防止にもなります。
指しゃぶりは赤ちゃんにとって自然な行為ですが、やり続けると指が荒れてしまったり、噛み合わせが悪くなったりする心配があるため、おしゃぶりで代用させるのも一案です。
わけもわからず泣いていた赤ちゃんが落ち着いたり、スムーズに寝入ったりしてくれることは、ママのストレス軽減にもつながります。
おしゃぶりにはデメリットもある?
ずっとくわえっぱなしにさせたり、長期間にわたって使い続けたりすると、唇の閉じ方や噛み合わせなどに悪影響が出る可能性があります。
また、泣くことは赤ちゃんにとってコミュニケーションの1つなので、泣いたらおしゃぶりをくわえさせることが習慣化してしまうと、泣いている理由を知って対処することができないばかりか、赤ちゃんのコミュニケーション能力を育む機会も奪いかねません。赤ちゃんの様子をよく観察し、目を合わせたり声をかけたりして触れ合う時間も大切にしながら、上手に使ってください。
生後5〜6ヶ月頃になると、手に触れるものを口に運び、しゃぶってみることでいろいろなものの味や形などを学びます。ずっとおしゃぶりをしたままだと、そうした学習機会が奪われてしまうというデメリットもあります。
また、1歳頃からは発語が始まり、言葉を覚えていきますが、口がふさがれているとそれもできにくくなってしまいます。
いつから使える?
先輩ママたちの体験談を聞くと、生まれてすぐ、新生児期から使っていたという声も少なくありません。
おしゃぶりは、たくさんのメーカーから多種多様な商品が発売されています。中には新生児から使えるものもあるので、対象月齢を確認して購入してください。
ただし、積極的に使うべきというわけではないため、必要性を感じたら試してみるというスタンスで構いません。中には、おしゃぶりを嫌がる赤ちゃんもいます。その場合は無理に使わせようとせず、様子を見ましょう。
いつまで使って大丈夫?
赤ちゃんを泣き止ませたいときなど便利なおしゃぶりですが、2歳過ぎ頃までには卒業することをお勧めします。
日本小児歯科学会は、おしゃぶりを長期に使用すると歯並びや噛み合わせのほか、唇の閉じ方や舌の使い方にも問題が生じやすくなると警鐘を鳴らしています。ただし、小児科医と小児歯科医で構成される「小児科と小児歯科の保健検討委員会」は、歯科検診で噛み合わせに異常があっても、2歳までの小児はおしゃぶりの使用をやめれば改善する場合が多い、と調査報告をしています。
1歳半くらいからおしゃぶり卒業の準備を始めて、2歳頃までに完了きるのが理想です。完全に手放すことが難しい場合でも、短時間に留めたり、頻度を減らしたりするようにしてください。
なお、噛み合わせや口の閉じ方などの問題は、指しゃぶりが多い場合、おしゃぶり以上に顕著に現れやすいので、指しゃぶりの癖がある子は併せて対策が必要です。
おしゃぶりはどう選ぶ?
月齢に応じて、赤ちゃんの口のサイズに合ったものを選びます。新生児用は小さくて柔らかく、成長とともにサイズは大きくなって、素材も固めでより耐久性のあるものへと変わってきます。
素材も、チェックポイントの1つです。
おしゃぶりには、シリコン製と天然ゴム製があります。シリコン製は耐久性に優れていて管理もしやすく、安価です。天然ゴム製は柔らかくて赤ちゃんがしゃぶりやすい点は大きなメリットですが、耐久性はやや劣り、価格が高めです。
洗いやすさ、消毒のしやすさも大切です。口に入れるものなので、常に清潔に保つことが欠かせません。消毒の方法には、煮沸消毒や電子レンジでの加熱消毒、消毒薬を使っての消毒があります。商品によって使える方法が異なるので、確認し、吟味したうえで購入しましょう。