赤ちゃんが奇声をあげるのはなぜ?ママパパどう対処する?
赤ちゃんが、泣き声とは違った大きな声を発することがあります。まさに「奇声」と呼ぶに相応しい激しさなので驚くかもしれませんが、これは発達段階の1ステップ。順調に成長している証拠なので、心配する必要はありません。
いつ頃から奇声が始まる?
赤ちゃんが生後4ヶ月頃になると、キーッというような甲高い大声を発することが起こってきます。ビックリするかもしれませんが、これは成長過程によくあることで、耳が聞こえていること、発声器官が発達していることの表れです。ほとんどの場合、特に心配は要りません。
1歳になる前にはおさまることが多いですが、はじめと終わりの時期は個人差があり、幼児になってから奇声を発することもあります。
奇声を発する理由は?
赤ちゃんが奇声を発する原因はいくつかありますが、その1つは、楽しいから。声を出せるようになったことが嬉しくて、遊び感覚で色々な声を出してみているのです。奇声を上げながら笑っていたり、手足をパタパタしたりとご機嫌な様子であれば、この「声出し遊び」をしている可能性が高いと言えます。
赤ちゃんにとっては新しく見つけた楽しい遊びなので、叱ったりせず、ママパパも笑顔で優しく声をかけて遊びに付き合ってあげましょう。
泣く代わりに叫んでいる?
まだ言葉を話せない赤ちゃんは、泣くことで不満や欲求を伝えます。例えばおむつが汚れている、お腹が空いた、暑い・寒いなど、不快なことがあったりママパパに何かして欲しかったりするときは泣いて訴えます。
その代わりとして、奇声を上げることもあります。
声出し遊びの時と違って機嫌が良くなければ、何かを伝えようとしている可能性があります。赤ちゃんを不快にさせている原因がないか探ってみてください。
他に考えられる理由は?
8ヶ月頃を過ぎ、自我が発達してくると、思い通りにならないことで癇癪を起こしてキーキー声を発することも起こってきます。
さらに、幼児期になると自分に注目して欲しくて、周囲の気を引くための手段として奇声を発するようになることがあります。
1歳前後になれば徐々に親の言葉も理解できるようになるため、様子を見て緊急性がないようであれば、奇声を発する以外の方法で要求を伝えるよう諭すことも大切です。
奇声への対処法は?
赤ちゃんの奇声を無理に止めさせる必要はありませんが、公共の場にいる時など「今は静かにしてほしい」というタイミングもあるでしょう。
声を出して遊んでいる場合は、別の遊びに誘導して意識を他に向けさせることが有効です。いないいないばあをしたり、抱っこして外の景色や動いている何かを見せて気をそらせたり、お気に入りのおもちゃなどがあればそちらに注意を向けさせるのもいいでしょう。
何かして欲しくて奇声を上げている場合は、何を求めているのか探って、要求を満たしてあげてください。言葉がわかる時期であれば、奇声を発するのをやめてほしいことや、やめてほしい理由などを話して聞かせることも効果があるかもしれません。
声を荒げて叱ったり、イライラしたり焦ったりするのは逆効果です。ママパパに余裕がないことが伝わると、赤ちゃんも緊張や不安を感じてしまうからです。落ち着いた声でゆっくり話しましょう。
奇声を発してしまう時期の過ごし方は?
子どもの声がうるさいという苦情が寄せられることもあるなど、子育て中のママパパはヒヤヒヤすることも少なくない昨今。ご近所トラブルを回避するため、今は奇声を発してしまう成長段階である旨を説明して、理解と協力をお願いするのも良いかもしれません。
また、甲高く大きな声を日に何度も聞きながら対応を迫られるママパパ自身も、知らず知らずのうちにストレスが溜まる可能性があります。ストレス状態にあると普段より音が耳に響くため、余計に辛く感じるものです。赤ちゃんが寝ている間などにゆったりリフレッシュできる時間を作って、こまめにストレスを解消することも大切です。
心配すべき奇声もある?
奇声を発している時にもし顔が赤ければ発熱が疑われますし、白目をむき、手足をつっぱった状態で奇声を発していたら、けいれんを起こしていると考えられます。見た目にはわからない体調不良を訴えている可能性もあるので、普段と声や様子が違っていたり、奇声以外の異変があったりする時は、かかりつけ医の診察を受けてください。
発達障害の可能性は?
赤ちゃんが奇声を上げることで発達障害を心配するママパパもいますが、多くの場合は成長過程の自然な行動なので問題ありません。
たしかに奇声は発達障害の症状のひとつではあるものの、もし障害があれば、言葉の発達にも遅れが生じます。発達度合いを判断できるのは1歳半頃になってからなので、乳児のうちには障害の有無ははっきり分かりません。早い段階からあまり気に病む必要はないでしょう。どうしても不安な場合は、1人で抱え込まず、小児科を訪ねるか、乳幼児健診等で相談してみることをお勧めします。